株式会社WEBRIES
ホームページ制作医療機関

医療機関のホームページ制作ガイドライン対応

2026.04.05 公開 | 読了時間 約12分

「うちのクリニックのホームページ、法律的に大丈夫だろうか」 そんな不安を抱えている院長先生は少なくないはずです。

2018年6月の医療法改正により、医療機関のホームページは「広告」として規制対象に含まれました。 これ以降、患者さんを誤解させるような表現や、根拠のない優位性の主張は法律違反となります。

違反した場合、行政指導や是正命令の対象となり、最悪のケースでは罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される可能性もあります。

HPはクリニックの「顔」です。安価に作ったサイトでは、ガイドライン対応が不十分なまま公開されてしまうリスクがあります。 さらに、医療機関の集客ではHPだけでなく、MEO(Googleビジネスプロフィール最適化)や口コミ対策との連携が不可欠です。「地域名×診療科目」で検索上位を押さえるランチェスター戦略を、HP・SEO・MEO・口コミのワンストップ体制で実行することが成果への近道です。

「知らなかった」では済まされません。 この記事では、医療広告ガイドラインの基本から、HPに書いてはいけないこと、ガイドラインに準拠したHP制作のポイントまで、具体例を交えて詳しく解説します。

ホームページ制作の基礎知識はホームページ制作の基礎知識にまとめています。 医療機関のHP制作を外注する際の業者選びは失敗しないホームページ制作会社の選び方も参考にしてください。

医療広告ガイドラインとは

2018年法改正によるHP規制対象化と限定解除の仕組みを示した図解

医療広告ガイドラインとは、厚生労働省が定めた「医療に関する広告の規制指針」です。 正式名称は「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」と長いため、一般的には「医療広告ガイドライン」と呼ばれています。

このガイドラインは、患者が正確な情報に基づいて医療機関を選択できるようにすることを目的としています。 医療は人の生命と健康に直結するため、他の業種よりも厳格な広告規制が設けられています。

なぜ規制が強化されたのか

もともと医療広告は厳しく規制されていましたが、インターネット上の情報は「広告」ではなく「情報提供」として扱われていました。 つまり、HPにはかなり自由に書けたのです。

しかし、美容医療を中心に「施術前後の写真で過度な期待を煽る」「リスクを一切記載しない」「根拠のない効果を謳う」といった問題が多発しました。

消費者トラブルの具体的な数字を見ると、国民生活センターには美容医療に関する相談が年間2,000件以上寄せられていた時期があります。 「HPを見て施術を受けたが、説明と違う結果になった」「リスクの説明がなかった」といった相談が大半を占めていました。

こうした背景から、2018年に医療法が改正され、HPも広告規制の対象に含まれることになりました。

改正の経緯をまとめると以下のとおりです。

時期出来事
2006年以前HPは広告規制の対象外
2012年美容医療のトラブル増加を受け、規制強化の議論開始
2017年医療法改正が成立
2018年6月改正医療法施行、HPが広告規制の対象に
2018年8月厚生労働省がネットパトロール事業を開始
2023年〜規制のさらなる厳格化が進行中

規制の対象範囲

医療広告ガイドラインの規制対象一覧

医療広告ガイドラインの規制対象は以下の通りです。

  • 病院・診療所(クリニック)のホームページ
  • 院長やスタッフのSNS投稿(クリニックの宣伝を含む場合)
  • Googleビジネスプロフィールの投稿
  • リスティング広告・ディスプレイ広告
  • チラシ・パンフレット・看板
  • 患者の体験談を用いた口コミ広告
  • YouTube動画やTikTokなどの動画コンテンツ(クリニックの宣伝を含む場合)

「HPは広告じゃないから規制されない」という認識は完全に誤りです。 2018年以降、HPは明確に広告規制の対象です。

注意すべきは、SNSの投稿も規制対象になり得る点です。 院長が個人のInstagramやXで施術写真を投稿し、クリニック名をタグ付けする行為も、広告に該当する場合があります。

限定解除の仕組み

ただし、HPには「限定解除」という特別な規定があります。 以下の4つの条件をすべて満たす場合、通常の広告では禁止されている内容もHPに掲載できます。

  1. 患者が自ら求めて閲覧するもの(検索してHPにたどり着く形式)
  2. 問い合わせ先(電話番号・メールアドレス)を明記していること
  3. 自由診療の場合、治療内容・費用・リスク・副作用等を詳しく記載していること
  4. 自由診療の場合、治療期間と回数を記載していること

この限定解除の仕組みがあるため、HPには一般広告よりも幅広い情報を掲載できます。 ただし、虚偽広告や誇大広告はいかなる場合でも禁止されています。

限定解除を活用することで、HPに掲載できる情報と掲載できない情報を整理します。

内容一般広告HP(限定解除あり)
診療科目
医師の経歴
自由診療の内容×○(条件付き)
施術のビフォーアフター×○(条件付き)
未承認医療機器の使用×○(条件付き)
「最高の技術」等の比較優良表現××
「必ず治る」等の虚偽表現××

ネットパトロール事業について

厚生労働省は2018年8月から、医療機関のHPを監視する「ネットパトロール事業」を実施しています。 この事業では、一般の方からの通報に加え、定期的なパトロールも行われています。

違反が発見された場合の流れは以下のとおりです。

  1. ネットパトロール事業者がHPを確認
  2. 違反の可能性がある場合、都道府県の担当部署に通知
  3. 都道府県から医療機関に指導・是正依頼
  4. 改善されない場合、是正命令
  5. それでも改善されない場合、罰則の適用

2023年度のネットパトロール実績では、約2,500件のHPが調査対象となり、そのうち約半数に何らかの改善指示が出されています。 「うちは小さなクリニックだから見つからないだろう」という考えは危険です。

HPに書いてはいけないこと

医療HPで禁止されている6つの表現カテゴリを示した図解

医療広告ガイドラインで禁止されている表現は、大きく6つのカテゴリに分かれます。 それぞれ具体例を交えて解説します。

1. 虚偽広告

事実に反する内容を掲載することは、最も重い違反です。

禁止される表現の例を挙げます。

  • 「絶対に治る」「100%成功します」
  • 「〇〇手術件数日本一」(根拠のないもの)
  • 実際には取得していない資格の記載
  • 加工されたビフォーアフター写真
  • 「患者満足度98%」(調査方法に問題がある場合)

虚偽広告は罰則の対象です。 「少し盛っただけ」でも、事実と異なれば虚偽に該当する可能性があります。

特に注意すべきは「数字の扱い」です。 「症例数1,000件以上」という表記は、正確な実績に基づいていれば問題ありません。 しかし、「成功率98%」という表記は、「成功」の定義が曖昧であり、患者に誤解を与える可能性があるため、虚偽広告に該当するリスクがあります。

2. 比較優良広告

他の医療機関と比較して、自院が優れていると表現することは禁止されています。

禁止される表現の例は以下の通りです。

  • 「〇〇地域で最高の技術」
  • 「他院では治せなかった症例も当院なら治療可能」
  • 「日本一の実績」「No.1」
  • 「〇〇大学病院と同等の技術」
  • 「県内随一」「地域トップクラス」

たとえ事実であっても、比較優良の表現は禁止です。 「当院は〇〇学会認定施設です」のように、客観的な事実を淡々と記載するのが適切な方法です。

比較優良広告に該当しないための書き方を具体的に示します。

NG表現OK表現
「地域No.1の実績」「年間〇〇件の症例実績」
「最高水準の技術」「〇〇学会認定施設」
「他院にはない技術」「〇〇治療法を導入しています」
「患者満足度No.1」客観的なアンケート結果の開示

3. 誇大広告

事実を不当に誇張して、必要以上に良い印象を与える広告は禁止されています。

禁止される表現の例を具体的に示します。

  • 「最新の医療機器で痛みゼロ」(ゼロは断言できない)
  • 「たった1回の治療で完治」(症例による個人差を無視している)
  • 「〇〇治療のスペシャリスト」(定義が曖昧)
  • 「顔出しのメディア出演実績多数」(広告としての利用は制限あり)
  • 「最先端の」「革新的な」「画期的な」(主観的で曖昧な表現)

「ゼロ」「完治」「絶対」「必ず」といった断定的な表現は、ほぼ確実に誇大広告に該当します。

誇大広告を回避する書き方のコツは「個人差がある」ことを明記し、「〜の場合があります」「〜と報告されています」のように断定を避けた表現にすることです。

NG:「この治療法で痛みがなくなります」 OK:「この治療法により、痛みの軽減が期待できます。ただし、効果には個人差があります」

4. 患者の体験談

患者の体験談を広告として利用することは、原則として禁止されています。

具体的には以下のような表現が該当します。

  • 「患者様の声:〇〇治療で人生が変わりました!」
  • 「治療体験記」として患者の感想を掲載
  • SNSの患者レビューをHPに転載
  • 動画で患者が治療の感想を語るコンテンツ

ただし、限定解除の条件を満たしたHP上で、体験談の内容が事実に基づき、リスクや副作用等も併記されている場合は、掲載が認められるケースがあります。 この判断はグレーゾーンが多いため、掲載前に医療広告に詳しい弁護士や専門コンサルタントに確認することを強く推奨します。

体験談を掲載する場合のチェックリスト:

  • 患者本人の承諾を得ているか
  • 内容は事実に基づいているか
  • 治療内容の詳細が併記されているか
  • 費用(税込)が併記されているか
  • リスク・副作用が併記されているか
  • 「個人の感想であり、効果には個人差があります」の注記があるか

5. ビフォーアフター写真

術前術後の写真の掲載には、厳格なルールがあります。

限定解除の条件を満たしたうえで、以下の情報を併記する必要があります。

  • 治療内容の詳細な説明
  • 費用(税込の総額)
  • 治療期間と回数
  • リスクと副作用
  • 個人差がある旨の注意書き

写真だけを掲載し、上記の情報を併記していない場合は違反となります。 また、写真の加工や照明の操作で効果を実際よりも良く見せることも禁止です。

ビフォーアフター写真の適切な掲載フォーマットの例を示します。


【症例写真】 治療名:インビザラインによる歯列矯正 治療内容:マウスピース型矯正装置による歯列矯正 費用:総額85万円(税込) 治療期間:2年3ヶ月(通院回数:月1回、計27回) リスク・副作用:装着時間の不足による治療期間の延長、歯の移動に伴う痛み、後戻りのリスクがあります ※治療効果には個人差があります

このように、写真と併記する情報が十分であれば、ビフォーアフター写真の掲載は認められます。

6. その他の禁止事項

上記以外にも、以下の表現は禁止されています。

禁止事項具体例
公序良俗に反するもの過度にセンセーショナルな表現
品位を損ねるもの費用を強調した「激安」「格安」表現
医薬品医療機器等法に違反するもの未承認薬の効果を謳う
他法令に違反するもの景品表示法違反の表現
患者の不安を煽るもの「このまま放置すると大変なことに」

「キャンペーン価格」「今だけ〇〇%オフ」といった値引き表現も、品位を損ねるものとして問題視される可能性があります。

特に自由診療の「初回限定〇〇%オフ」「モニター価格」といった表現は、過度な誘引に該当するリスクがあります。 「カウンセリング無料」は問題ありませんが、「施術料〇〇%オフ」は慎重に判断する必要があります。

ガイドライン対応のHP制作ポイント

ガイドライン準拠のHP制作チェックポイントを示した図解

ガイドラインを守りつつ、患者に選ばれるHPを作るにはどうすればよいのか。 具体的なポイントを解説します。

診療内容ページの書き方

診療内容の説明は、客観的かつ正確に記載することが基本です。

良い例と悪い例を比較します。

悪い例:「当院の〇〇治療は痛みがほとんどなく、短期間で劇的に改善します」

良い例:「〇〇治療は、〇〇学会のガイドラインに基づいた標準的な治療法です。治療期間は一般的に〇週間〜〇ヶ月程度で、個人差があります。主な副作用として〇〇が報告されています」

自由診療の場合は、必ず以下の情報を記載してください。

  • 治療名と治療内容の説明
  • 費用(税込の総額。追加費用が発生する場合はその旨も記載)
  • 治療期間の目安と通院回数
  • 想定されるリスク・副作用
  • 未承認医薬品を使用する場合はその旨

情報が不足していると、限定解除の条件を満たさないため、広告規制違反になるリスクがあります。

各診療科目のページで記載すべき項目を整理します。

記載項目保険診療自由診療
治療内容の説明必須必須
費用(税込)記載推奨必須
治療期間・回数記載推奨必須
リスク・副作用記載推奨必須
未承認医薬品の使用-該当する場合は必須
問い合わせ先必須必須

医師・スタッフの紹介方法

院長やドクターの紹介は、HPの信頼性を高める重要なコンテンツです。 ただし、表現には注意が必要です。

掲載して問題ないのは以下の情報です。

  • 氏名、顔写真
  • 出身大学、経歴
  • 取得している専門医資格・認定医資格(正式名称で記載)
  • 所属学会
  • 略歴(〇〇大学卒業、〇〇病院勤務など)
  • 専門としている診療分野(「〇〇を中心に診療しています」)

一方、「名医」「ゴッドハンド」「〇〇治療の権威」といった表現は、比較優良広告または誇大広告に該当する可能性があります。 事実に基づく経歴を淡々と記載するのが最も安全です。

院長紹介ページの適切な構成例:

  1. 院長名と顔写真
  2. あいさつ文(診療に対する姿勢や患者への思いを自分の言葉で)
  3. 経歴(卒業大学、勤務歴を時系列で)
  4. 専門医資格・認定医資格
  5. 所属学会
  6. 専門分野と得意な治療
  7. 趣味や人柄がわかるエピソード(親しみやすさの演出)

費用ページの注意点

自由診療の費用は、税込の総額を明確に記載してください。

「〇〇円〜」のような曖昧な表記は、トラブルの原因になります。 「〇〇治療:〇〇円〜〇〇円(税込)」のように、最低額と最高額の範囲を示すか、具体的な料金表を掲載するのが望ましいです。

初診料・再診料・検査費用・麻酔費用など、治療費以外にかかる費用もすべて明記しましょう。

保険診療と自由診療が混在する場合は、それぞれ別の項目として明確に分けて記載します。 患者が「保険適用だと思っていたのに自由診療だった」と誤解しないようにすることが重要です。

料金表の良い例を示します。

治療名費用(税込)治療期間備考
ホワイトニング(オフィス)33,000円1回(約60分)効果には個人差あり
ホワイトニング(ホーム)22,000円約2週間トレー制作費含む
インプラント(1本)330,000〜440,000円3〜6ヶ月骨造成が必要な場合は別途

このように、治療名・費用・治療期間・備考を1つの表にまとめることで、患者にとってわかりやすく、ガイドラインにも準拠した料金表になります。

口コミ・評判への対応

HPに患者の声を掲載する場合は、細心の注意が必要です。

前述の通り、体験談の掲載は原則として禁止されています。 掲載する場合は限定解除の条件をすべて満たしたうえで、リスクや副作用等の情報も併記する必要があります。

一方、Googleの口コミやSNS上のレビューは、患者が自発的に投稿したものであるため、医療機関が直接コントロールできるものではありません。 ただし、口コミ投稿を誘導したり、謝礼を渡して良い口コミを書かせたりすることは問題です。

口コミへの返信は丁寧に行いましょう。 ただし、返信の中で具体的な治療内容や効果に言及することは避けてください。 「ご来院ありがとうございます。お体の具合はいかがですか」程度の一般的な返信が適切です。

口コミ対応のNG例とOK例:

NG:「〇〇治療の効果を実感していただけたようで嬉しいです。当院の〇〇治療は△△の技術を用いており…」 OK:「ご来院いただきありがとうございます。お体の回復をお祈りしております。何かございましたらお気軽にご相談ください」

Googleの口コミは医療機関のMEO対策において非常に重要です。 口コミ対策の詳しい方法についてはMEO対策の基本ガイドの関連記事も参考にしてください。

ガイドライン対応チェックリスト

HP公開前に、以下のチェックリストで確認しましょう。

  • 虚偽の内容が含まれていないか
  • 「最高」「No.1」「唯一」などの比較優良表現がないか
  • 「絶対」「必ず」「100%」などの断定表現がないか
  • 自由診療の費用(税込)が明記されているか
  • 自由診療のリスク・副作用が記載されているか
  • 自由診療の治療期間・回数が記載されているか
  • ビフォーアフター写真に必要な情報が併記されているか
  • 問い合わせ先(電話番号・メールアドレス)が明記されているか
  • 未承認医薬品・医療機器を使用している場合、その旨が記載されているか
  • 患者の体験談の掲載方法が適切か
  • 「激安」「格安」「キャンペーン」等の品位を損ねる表現がないか
  • SNSへの投稿もガイドラインに準拠しているか

このチェックリストを定期的に(最低でも年2回)実施し、ガイドラインの改正に合わせてHPを更新する体制を整えましょう。

医療機関HPに必要なページ構成

クリニック・病院のHPに必要なページと、各ページで注意すべきポイントを解説します。

必須ページ一覧

ページ役割ガイドライン上の注意点
トップページ第一印象・院の概要誇大表現を避ける
診療内容各科目の説明自由診療は費用・リスクを必ず記載
医師紹介信頼性の担保比較優良表現を避ける
料金表費用の透明性税込総額を明記
アクセス来院のしやすさGoogleマップの埋め込み推奨
初診の方へ来院の流れ予約方法を明確に
お問い合わせ予約・相談の窓口電話番号・メールアドレス必須

あると効果的なページ

ページ効果注意点
ブログ・コラムSEO効果、情報提供医学的に正確な情報を
院内紹介(写真)安心感の醸成実際の院内を撮影すること
症例紹介治療実績のアピールビフォーアフター写真のルールを厳守
求人情報スタッフ採用ガイドライン対象外(求人は広告に該当しない)
よくある質問患者の不安解消断定表現を避ける

SEO対策のポイント

医療機関のHPは、Googleの品質評価ガイドラインにおいて「YMYL(Your Money or Your Life)」に該当します。 YMYLとは「人の健康や財産に影響を与える可能性のあるコンテンツ」を指し、通常のサイトよりも高い品質基準が求められます。

医療機関のSEO対策で重要なポイントは以下のとおりです。

  • E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を示す情報を充実させる
  • 医師の経歴・資格・所属学会を詳しく記載する
  • 参考文献や学会のガイドラインへのリンクを含める
  • 構造化データ(MedicalOrganization等)を実装する
  • 「地域名 × 診療科目」のキーワードで各ページを最適化する

SEOの基本についてはホームページのSEO対策入門で解説しています。

制作会社選びのポイント

医療機関のHP制作は、ガイドラインを理解している制作会社に依頼することが不可欠です。

一般的なWeb制作会社は、医療広告規制に詳しくないケースが多いです。 「デザインは良いが、表現がガイドライン違反」という事態を避けるために、以下の点を確認しましょう。

  • 医療機関のHP制作実績があるか(最低でも10件以上が望ましい)
  • 医療広告ガイドラインへの理解度(具体的な質問をして確認する)
  • 公開前のガイドラインチェック体制があるか
  • 法改正への対応(ガイドラインは定期的に更新される)
  • 薬機法・景表法にも対応できるか

確認すべき具体的な質問例:

  • 「自由診療の費用ページを制作する際、どのような情報を記載しますか?」
  • 「ビフォーアフター写真を掲載する場合、どのような形式で記載しますか?」
  • 「ガイドラインの改正があった場合、既存のHPはどのように対応しますか?」

これらの質問に具体的に答えられない制作会社は、医療HPの制作経験が不足している可能性が高いです。

制作費は一般的なコーポレートサイトより高くなる傾向があります。

HP規模医療専門の制作会社一般の制作会社
5〜10ページ50万〜150万円30万〜80万円
10〜20ページ100万〜300万円50万〜150万円
20ページ以上200万〜500万円100万〜300万円

医療専門の制作会社は、ガイドライン対応のコンサルティング費用が含まれているケースが多いです。 費用は高くなりますが、違反リスクの低減と、患者に信頼されるHPの構築を考えれば、十分に価値のある投資です。

制作会社の選び方について詳しくは失敗しないホームページ制作会社の選び方をご覧ください。

FAQ

医療広告ガイドラインに違反するとどうなりますか?

まず行政から指導が入り、是正を求められます。 従わない場合は是正命令が出され、それでも改善しない場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象になります。 また、行政処分の情報は公開されるため、クリニックの評判にも影響します。

実際に罰則が適用されたケースはまだ少数ですが、行政指導の件数は年々増加しています。 2023年度には全国で約500件の行政指導が実施されたとの報告があります。

既存のHPがガイドラインに違反している場合、すぐに修正すべきですか?

はい、速やかに修正すべきです。 厚生労働省のネットパトロール事業により、医療機関のHPは定期的にチェックされています。 違反が発見された場合、行政指導の対象となります。 まずは上記のチェックリストで確認し、問題箇所を優先的に修正してください。

特に以下の項目は緊急度が高いです。

  • 虚偽の情報(すぐに削除・修正)
  • 自由診療の費用未記載(すぐに追記)
  • リスク・副作用の未記載(すぐに追記)

「〇〇専門」という表現は使えますか?

「〇〇専門」という表現自体は直ちに違反ではありませんが、標榜科目以外の診療を行っている場合は誤解を招く可能性があります。 「〇〇に力を入れています」「〇〇を中心に診療しています」といった表現の方が安全です。 判断に迷う場合は、医療広告に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

HP制作を依頼する場合、医療専門の会社にすべきですか?

強く推奨します。 一般のWeb制作会社でも対応可能ですが、ガイドラインへの理解不足による違反リスクがあります。 制作会社選びで迷っている方は失敗しないホームページ制作会社の選び方も参考にしてください。

ガイドラインは今後さらに厳しくなりますか?

過去の傾向から見ると、規制は強化される方向にあります。 特に美容医療の分野では、消費者トラブルが依然として多く、さらなる規制強化が議論されています。 2025年以降、SNSやYouTube動画に対する規制がより明確化される可能性が高いです。 常に最新のガイドラインを確認し、改正があれば速やかにHPを更新する体制を整えておくことが大切です。

Googleの口コミにネガティブな書き込みがあった場合、HPで反論してもいいですか?

HPで特定の口コミに反論することは避けるべきです。 患者の個人情報保護の観点からも、HP上で特定の口コミに言及することは問題があります。

対応方法としては以下が適切です。

  • Googleビジネスプロフィール上で丁寧に返信する(治療内容への言及は避ける)
  • 事実と異なる口コミは、Googleのポリシー違反として報告する
  • HPでは「よくある質問」のページで一般的な疑問に答える形で対応する

制作費に使える補助金はありますか?

医療機関のHP制作にも、補助金が活用できるケースがあります。 小規模事業者持続化補助金は、個人経営のクリニックでも対象になる可能性があります。 IT導入補助金も、予約システムやオンライン診療システムの導入と合わせてHPを制作する場合に活用できることがあります。 詳しくはホームページ制作に使える補助金・助成金ガイドをご覧ください。

まとめ

医療機関のホームページ制作は、医療広告ガイドラインへの対応が大前提です。

押さえるべきポイントを改めて整理します。

  • 2018年の法改正により、HPは「広告」として規制対象になった
  • 虚偽広告・比較優良広告・誇大広告は厳しく禁止されている
  • 自由診療は、費用・リスク・副作用・治療期間の記載が必須
  • ビフォーアフター写真は詳細情報の併記が必要
  • 患者の体験談の掲載は原則禁止(限定解除の条件下では可能な場合あり)
  • ネットパトロール事業による監視が年々強化されている
  • 医療広告ガイドラインに詳しい制作会社を選ぶ
  • HP公開前にチェックリストで全ページを確認する
  • 定期的にガイドラインの改正に対応する体制を整える

ガイドラインは「制約」ですが、見方を変えれば「正しい情報を誠実に伝えている医療機関が評価される仕組み」です。 誠実な情報発信は、患者さんからの信頼につながり、長期的な集患に貢献します。

ホームページ制作の全体的な進め方はホームページ制作の基礎知識で解説していますので、あわせてご覧ください。 HP制作の費用相場についてはホームページ制作の費用相場、見積もりの注意点はホームページ制作の見積書の読み方も参考にしてください。

ホームページ制作のご相談はWEBRIESへ

ご予算に合わせた最適なプランをご提案します。

無料相談はこちら